入荷のお知らせ
気が付くとブログは2ヶ月のご無沙汰となっていました…
タイトル通り入荷のお知らせです。
今回も「あの手、この手」で入手した絨毯がいっぱいです。
本来であればご来店頂き、実物を見ながらの説明がベターなのですが
ホンの少しご紹介をしましょう〜
まずは…
んっ?
最初からモノクロか〜〜〜〜い!
この絨毯、デジタル画像では全く良さが出ないんです。
実物とはかけ離れた色になるので、これでお許しを。
1枚目の画像、右側上から2番目に裏側が写っているので想像して下さいね。
艶っ艶なウールです。
メインボーダーの中に小さくサインが織り込まれているのが分かりますか?
「ヘイダルザーデ」工房の制作です。
おそらく1960年頃のもので、結びは60ラージ。
今でもこのデザインはメジャーなのですが、たいていは50ラージなので
ずいぶんと印象が違います。似て非なるもの…ですね。
次〜っ!
とか、
今時じゃないホンモノのナイン。
上のジョーシャガンデザインは2x3m。
同じデザインパターンで何とガリチェとドザールも揃っての入荷!
9Laクラスですが、今の同クラスとは比較になりません。
そして下のオールオーバーは昔のザロニムサイズ(一回り大きい)です。
ちなみにこのナインセットは1940〜50年頃のもので、テヘランの個人宅から寝かされていたものが、まとめて出て来ました、ラッキー!
次々と行きましょう。
シラーズ、カシュクリの久々の2x3m。
安心、安定のトラディッショナルなデザイン。
アバデやシラーズ専門のバザールの方が絨毯の商売をやめるので、店1軒分まとめて手に入れた中の1枚。
前回もこの中から良いアバデが入荷していましたが、これはその方が自宅に保管されていたもの。
それも先代からなので、60年以上。
まあ、こんなカシュクリは今時は作らないないのは当たり前で
流通もしてませんもんね。私も2x3mは久しぶりです。
ギャッベの方が簡単に作れて売れるので、誰もやらないって訳です。
でも、この細かいカシュクリを結ぶ技はきっと途絶えますからね。。。。
で、右側ウィンドウ。
このケルマン(正確にはラフサンジャン)も綺麗ですよ〜
今回のテヘランの夏の展示会でケルマン地方のグループで出展されていたブースに飾られていたもの。
ちなみに非売品でした。
たいていの日本のペルシャ絨緞屋さんは(もちろん世界中からも…)この展示会の時期にあわせて買い付けに行くので、憶えている方もいるかもしれません。
1970年頃のアボルハディさんの制作した絨毯で、ケルマンは縦糸に綿を用いるのが普通ですが、これはシルクを使っています。
その上パイルにもシルクの部分が多く渋いと言うより、どちらかと言えば…きらびやかなイメージでしょうか?
じゃあ、左側ウインドウは対象的なもので。。。
う〜ん…
これも画像では全然良さは伝わらんな〜。。。
この前まで右ウインドウに飾っていたイスファハン、憶えていらっしゃるでしょうか?
いわゆる、「知る人ぞ知る」セイエッド・ヘンディーのものだったのですが…
これは「知る人も知らない!!」マスウディ工房。
レザセラフィアンの時代、1950年頃の制作です。
数も極少。もちろんコルクウール、そして最高なコンディション。
少し控えめで保守的な意匠がとてもいいんです。
が、最初見た時は「んっ?ちょっともの足りんかな〜」
「このノットだったら、もう少し細かく表現しても良かったかな〜」
特にメダリオンにそんな印象を抱きました。
でも、そう感じたのは3日ほど…
じわ〜っと印象が変わってきて…
あれ〜?
これでいいんじゃない?
これがいいんじゃない?
やり過ぎない、引き算の美学が見えてきました。
こんな絨毯が本当に飽きない、本物じゃないでしょうか?
(逆に世の中、パッと見だけが良い絨毯のなんと多い事。。。。)
あとは、
こんなタブリーズとか…
こんなケルマンとか…
パーレビー朝時代のI.C.C.なので、王立とも言える工房の制作です。
デザイン、結び、染色、特に当時国から支給されていたウールはさすがに素晴らしく、クオリティが高い。
全体のデザインは実物でどうぞ。(これも画像で色が出ないので)
特にメインボーダーのゴールドっぽいブラウンが美しいです。
などと、グダグダと駄文を書いているうちに、タイマーで店内の照明が消えて…
これまた、イイ感じなのですよ〜
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