ひっそりと…
ひっそりと「バクティアリの絨毯展」をやってます。
実はこの度、エスカレーターを3階に上がって正面のブースをNEW OPEN! したのですが、インスタのリールでちょこっと告知しただけで、店頭にも案内ひとつ出してません。
ってことで、そのお知らせで久しぶりのブログ更新って訳です。
長年にわたり、集めたバクティアリ達。
お客様宅に納品させていただいたものも多数ありますが、現時点の在庫をどう並べるか、すごく考えてやっと展示完了。
そして、「最高や〜、ええわ〜」と、自己満足にドップリ浸る。
そこから先に進んでない、ってところが現状です。
そんなところで、展示している絨毯を紹介していきましょう。
↑ 比較的ティピカルなデザイン。
我が家の1階のリビングにもこのタイプの2x3mのものを20年以上前から使用しています。
その当時で20〜30年前の製作のものでしたから、50年ほど前のものになりますね。
この絨毯もまさにその頃のものです。
ただ、これはザロニムサイズ(152x100cm)。このサイズで緻密に丁寧に結ばれたものは、とても希少だと思います。
テヘラン の個人宅で保管されていたもので、ご覧の通り状態はパーフェクトです。
そして、扱いやすいサイズなところもいいですよね。
↑ この配色、センスいいですね〜
濃厚な色合いが多いバクティアリ絨毯の中で、めずらしく爽やか系。
まるで絨毯からフィトンチッドが発生しそうなイメージです。
これを敷いただけで森林浴の効果があるような気に…(笑)
ちなみにドザールサイズです。
↑ 何とギャッベのようなバクティアリ 。90年代に制作されたと思われます。
ギャッベを作るルリ族も暮らすバクティアリ州。産地的にも近いこともあり、それに対抗して作ったのでしょうが、これはこれで良いんですよね。
バクティアリ絨毯の意匠をアーティスティックに表すとこうなるって感じ。
その上、染色と結びのクオリティーが高い。もちろん未使用で保管されていたというモノです。
↑ これはもう色が抜群!経年で何と美しい色に変化してるのでしょう、と声を出して言いたくなる絨毯です。
これは長らくイタリアで絨毯商を営んでいたイラン人が、晩年は自国に戻って暮らしたいってことで里帰り。
在庫していた絨毯も一緒に連れて帰ったのを入手。絨毯はイランで暮らせず、日本まで連れてこられました。
何となく、イタリアの太陽の下で鮮やか、かつ渋い発色をしそうな絨毯です。でも、きっと日本の太陽の光でも輝いてくれると思います。
1950~60年代くらいの制作でしょうか。いや、もっと古いかもしれません。
↑ バクティアリでメヘラブではないゴルダニ・デザイン。
とてもユニークで大胆、インパクトも強いのですが、実物はとても発色が上品で何ともいえない魅力に溢れた絨毯です。あまりの出来のよさに制作者も思わずイニシャルを入れてしまったと想像されます。
このブースの展示においても、とても重要な絨毯で、これがあるのと無いのでは展示全体のイメージが全然違って来ます。もちろんこれも相当古い制作と思われます。
↑ 手前のランナーも面白いですよ。
↑ このブログの読者なら見覚えがあるかも、な絨毯。
強烈なインパクトを放つ一枚。
一文で表すと…
バクティアリ産ではあるけれどもアルメニア移民の織子さんがバクティアリ風に織り上げた絨毯で、結びはアルメニアンスタイル、1959年完成の未使用であるミントコンディションの絨毯。
長ったらしい(笑)
これは飼いならすのは至難の技で、他のどんな絨毯とも仲良くは出来ない孤高の絨毯です。
もちろん入荷してから随分経ちますが、購入希望者は現れません。
でもね、この絨毯はイタリアの高級ブランドのモダーンなソファーなどとは相性抜群だと思うんです。
B&B Italia 、ポルトローナ・フラウ、カッシーナ 、ミノッティ、などなどのソファーをお持ちの方、無地のシャギーな絨毯もいいですが、少し斜め上から攻めて、こんなのを合わせて暮らしませんか?
リビングにはこれ一枚で大丈夫です。
どなたか勇気のある方、是非!
以前アップしたこの絨毯のブログへ←クリック
バクティアリ族だけではなく、アルメニア人がバクティアリで制作した絨毯もあれば、↓ これはクルド族の人たちによるバクティアリのデザインの絨毯。
よく見るとボーダーのデザインが通常のバクティアリ ・ヘシュティ文様には見られない意匠となっており、色合いも趣が他と違います。
画像ではお伝えできませんが、ノットは緻密で堅牢、踏み心地は踵を押し返すくらいの勢い。もちろん近作ではなく古いものになりますが、未使用で保管されていたものです。
このようにバクティアリ産の絨毯と言えども、バクティアリ族以外の民族や地域によっての違いがある事に興味を持っていただけたら嬉しいなと思う次第です。
ご来場、ご来店お待ちしています。
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